ロシアによる戦術核のベラルーシ配備計画、ドイツが「無責任」と批判
(CNN) ドイツは、ロシアのプーチン大統領が戦術核兵器をベラルーシに配備すると発表したことについて、無責任であり、状況をエスカレートさせるものだと批判した。
ドイツ外務省の報道官は、プーチン氏の発表について、「ロシアによる核の威嚇の新たな試み」と述べた。報道官は「我々はこの発言を無責任なものと考え、明確に拒絶する。もちろん、ウクライナの自衛を支援するという方針に揺るぎはない」と述べた。
ドイツ政府の報道官は、発表について、「常にプロパガンダ的なアプローチの一環だ」と述べた。ロシア側が続けている言葉による状況をエスカレートさせる手段だとの見方を示し、今回の紛争の責任はロシア政府のみにあると指摘した。
プーチン氏は25日、隣国のベラルーシに戦術核兵器を配備する計画を発表した。ベラルーシはロシアと最も近しい国のひとつで、昨年2月にロシアがウクライナ侵攻を開始した際には支援をしていた。
ベラルーシは1990年代初頭に旧ソ連時代の大量破壊兵器をすべてロシアに引き渡すことで合意して以降、国内に核兵器を配備したことはない。プーチン氏によれば、ベラルーシに配備された戦術核兵器の管理権はロシアが保持し続ける。
米国務省は、ロシアの計画を注視するとしたが、米国の核戦略に変更はないと述べた。