英・ポーランド、ウクライナ避難民のための集落建設へ
(CNN) 英国とポーランドは28日、ロシア軍の侵攻によって住む場所を追われた人々のためにウクライナで臨時の集落を2カ所建設するとの計画を発表した。
英政府は、ポーランド政府と新たに結んだパートナーシップを発表する声明で、700人あまりの家を追われたウクライナ人に避難所と電力を提供するため最大1000万ポンド(約16億円)の拠出を約束した。
集落の建設予定地は西部のリビウと東部のポルタバの2カ所。両国はまた、学校や病院、公民館を通じ最大45万人を支援するため260万ポンド相当の発電機を提供するという。提供先の地域はハルキウやドネツク、ザポリージャ、ミコライウ、オデーサ、ヘルソンの各州のロシアから奪還した領土や前線など。
ロシアはウクライナのエネルギーインフラに対する攻撃を続けており、ウクライナでは数百万人が電気や水、暖房を利用できずにいる。
1日あたり8時間から12時間におよぶ広範囲な停電の影響で、人々は水を得るために氷を溶かしたり、暖を取るためにれんがを温めたりするなど生き残るために窮余の策に頼らざるを得なくなっているという。
両国はまた、ウクライナ赤十字社に最大250万ポンドを寄付する。冬の厳しい寒さのなかで生活している人々を支援するためとしている。
英国のクレバリー外相は、ロシアのプーチン大統領が過去1年間にわたって民間の住宅やインフラを標的とし続けたことでウクライナの人々が重い代償を払ってきたと指摘。今回の英国とポーランドの協力関係が最も困窮している人たちに光と熱と住宅を届けることにつながるだろうと述べた。
ポーランドのラウ外相は、ポーランドの歴史から、ウクライナの人々が自身の自由のためだけではなく、我々の自由のためにも戦っていることを知っているとし、自由なウクライナがなければ自由な欧州もないと語った。