親ロ派幹部、ロシア軍がバフムートの「75%以上を掌握」
(CNN) 親ロシア派の「ドネツク人民共和国」幹部のプシリン氏は10日、ウクライナ東部バフムートを訪問した際の動画をSNSに投稿した。動画には、プシリン氏が車で市内に入る様子が映っており、道路の両脇には破壊された軍用車両や窓の吹き飛んだ建物、がれきなどが見える。
プシリン氏は、ロシアの民間軍事会社ワグネルが行政庁舎のあった場所にロシア国旗を掲揚したという市の中心部に入った。
ウクライナ陸軍トップのシルスキー司令官によれば、ロシア軍はバフムートでの戦術を「焦土作戦」に変更し、空爆や砲撃によって建物や陣地を破壊している。
プシリン氏は、ドネツク人民共和国の有権者と連絡を取っているロシア人当局者と会談し、ロシアからの人道支援について協議を行った。新ロ派当局は昨年9月、ウクライナの4州で「住民投票」を実施した。ウクライナや西側諸国はこの住民投票について、偽物だとして一蹴している。
プシリン氏は動画の中で、ワグネルの戦闘員が人々を避難させており、ドネツク人民共和国で避難民のための宿泊施設を提供していると述べた。ウクライナ側はこうした避難について強制的なものだと指摘している。
プシリン氏は、ロシア軍が現在バフムートの75%以上を掌握していると述べた。ロシア国営タス通信が、プシリン氏がロシアのテレビ局に語った内容を報じた。
タス通信によれば、プシリン氏はバフムート市の完全な解放に言及するのは時期尚早とし、西側で激しい戦闘が続いていると語ったという。