最強級のサイクロン「イルサ」、西オーストラリアを直撃
気象庁は住民に対し、樹木や送電線がなぎ倒されたり屋根や家屋に被害が出る恐れがあるほか、庭にあるボートやトレーラーなどの車両も宙に巻き上げられる可能性があるとして、固定するよう促している。
上陸地に近い人気宿泊施設のパードゥー・ロードハウスは14日、「相当の被害」が出ているようだとフェイスブックに投稿した。
サイクロンの接近を受けて13日、当局は沿岸部に警報を出し、屋内にとどまって窓やドアから離れるよう注意を呼びかけていた。
道路の封鎖や洪水によって孤立する恐れがある地域の住民のため、避難所も開設された。同地には州最大の先住民の居住地のほか、牧畜場、鉱山、観光拠点などがある。
河川が氾濫(はんらん)して道路が通行できなくなる恐れもあり、州内では広大な範囲に洪水注意報が出されている。
オーストラリアに上陸したサイクロンの中で観測史上最も強力だったのは06年の「モニカ」で、風速は約80.5メートルに達した。