英副首相、パワハラ告発受け辞任 スナク首相に打撃

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英国のラーブ副首相がパワハラの告発を巡って辞任した/Jordan Pettitt/PA Images/Getty Images

英国のラーブ副首相がパワハラの告発を巡って辞任した/Jordan Pettitt/PA Images/Getty Images

(CNN) 英国のラーブ副首相兼司法相が21日、パワハラを巡る告発に絡んで辞任した。スナク首相にとっては最も近い関係にあった閣僚の一人を失った形となる。

ツイッターに投稿した辞表の中でラーブ氏は、公式な調査の結果、自身に対する告発の一部が正当化されたことを受けて辞任を決めたと述べた。スナク氏はラーブ氏の辞任を受け入れるにあたり「大きな悲しみ」を表明。後任の副首相にはオリバー・ダウデン氏を指名した。

ラーブ氏への調査は独立した立場にある担当者が実施。同氏を巡っては外相、欧州連合(EU)離脱担当相、司法相時代の振る舞いについて公式な申し立てが8件寄せられていた。

ラーブ氏は調査を求めたのは自分であり、パワハラなどの事実が認められた場合は辞任を受け入れることにしていたと説明。言ったことを守るのが非常に重要だとの認識を示した。

その上で調査について、自身に対する非難のうち2件を除き全て退けたと指摘。4年半にわたる期間中、自分は誰も罵倒しておらず、大声を張り上げてもいなかったことが結論付けられたとした。同様に物を投げる、誰かを肉体的に威嚇する、故意に過小評価しようとするといった行為も調査では確認されなかったと強調した。

ラーブ氏の辞任後に全文が公開された調査報告書では、申し立てにあった同氏の行動について、仕事上の会議という場面にしては不合理かつ執拗(しつよう)に攻撃的だったという意味で威嚇する性質のものだったと結論した。また権力の乱用、誤用に関わる要素があり、ある意味では攻撃的、侮辱的だったともした。

ラーブ氏は報告書について、「パワハラの基準を低く設定した危険な前例」との認識を表明。結果には「欠陥」があると主張した。

スナク政権の閣僚がパワハラの訴えを受けて辞任するのは、過去半年で2人目。昨年11月にはウィリアムソン無任所相が辞任したが、本人はパワハラの事実を否定していた。

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