ゼレンスキー氏、米大統領選に杞憂せず 「それまでに勝利」
(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は14日までに、来年の米大統領選の勝敗結果が米国によるウクライナへの支援態勢の変更につながりかねない可能性について杞憂(きゆう)していないとの考えを示した。
英BBC放送を含む欧州の公共放送との会見で11日に述べた。「米大統領選の実施時期に我々が直面している状況がどうなっているのか誰がわかるだろう?」とし、「それまでに我々が勝利を収めている」との信念を伝えた。
ウクライナは米連邦議会における超党派の支援を得られ続けるだろうとも期待した。
ゼレンスキー大統領の今回の発言は、米国のトランプ前大統領が今月10日、CNN主催の米有権者らとの対話集会に臨み、大統領に新たに当選した場合のウクライナ支援の是非に触れ、「約束はしない」などと明言を避けた態度を受けたものともなっている。
トランプ氏は集会で、ウクライナ情勢に触れ、「誰が勝つべきなのか」の質問には明確には応ぜず、「誰もが死なないで欲しい」「勝敗の側面から問題を考えていない」などとかわしてもいた。
ロシアの侵攻を受け、米政府はウクライナへ相当な規模での財政支援などを実施。最近ではウクライナが近く踏み切るとされる大規模な反攻作戦をにらんだ追加の援助も打ち出していた。
この新たな援助分を含めた場合、米国によるこれまでの軍事支援の拠出額や約束分はロシアの侵攻が始まった昨年2月以降、369億ドルに達した。