バフムートの一部、依然ウクライナの支配下に 同国高官
(CNN) ウクライナ国家安全保障防衛会議のダニロフ書記は23日、東部の激戦地バフムートの一部について、依然としてウクライナ側の支配下にあると主張した。CNNの取材に対して明らかにした。
CNN記者との単独インタビューに答えたダニロフ氏は、「もし彼ら(ロシア軍)がバフムートを掌握したと考えているなら、それは事実ではないと断言できる。今日の時点で、バフムートの一部は我々の支配下にある」「全てとは言えないが、バフムートはまだ部分的に我々が抑えている」と述べた。
その上で、可能な限りバフムートを保持するというウクライナ政府の判断を擁護。同市方面への攻撃でロシア軍は民間軍事会社ワグネルの戦闘員のみならず、特殊部隊や空挺(くうてい)部隊を含む多くの兵士が殺害されたと指摘した。大量の装備が破壊され、弾薬も多く失われたとした。
「我が軍による戦略的な防衛活動であり、それは成功した。10カ月にわたり持ちこたえたのだから。その間、我々は毎日敵を撃破した」「彼らは10カ月間バフムートを取れなかった。自慢げに話せることだろうか?」(ダニロフ氏)
ワグネルの創設者、エフゲニー・プリゴジン氏は先週末、自身の率いる戦闘員が「制圧を約束した領土を最後の数平方センチに至るまで」掌握したと主張していた。しかしウクライナのマリャル国防次官は23日、「同市の狭い一部」をウクライナ軍がまだ占拠しているとの見解を示した。ただ戦闘自体は「減少している」とも述べた。
ウクライナ側が長く待ち望む反転攻勢のタイミングについて、ダニロフ氏はゼレンスキー大統領が最終決定を行うと説明。「決定がなされれば、ロシアは間違いなくそれを感知するだろう」と指摘した。