春の反転攻勢は「既に開始」の認識、ウクライナ政府高官
(CNN) ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は27日までに、同国が準備しているとされる春の反転攻勢について「たった一つの作戦」の実行がその開始を意味するようなものでなく、「既に始まっている」との認識を示した。
25日時点での発言で、反攻の意味合いについて「特定の1日の特定の時間帯に赤リボンを厳かに切って始まるような単一の(大規模な)作戦ではない」とSNS上で説明。
「異なる方面でロシアの占領軍を破壊する多数の異なる行動を伴う」として、「昨日起きたし、本日もあるだろうし、明日も続くだろう」と反攻作戦が既に進んでいるとの判断を示した。「敵の後方支援の拠点をたたくのも反攻である」と続けた。
ウクライナ情勢に関しては最近、ドローン(無人機)によるロシア側への越境攻撃、中南部ザポリージャ州での戦闘激化、英国がウクライナへ供与した長距離巡航ミサイル「ストーム・シャドー」の実戦配備やロシア軍の燃料貯蔵施設などが破壊される展開が続いている。これらの動きを受け反攻は既に始まったとの臆測も多く流れていた。
ウクライナのゼレンスキー大統領はこれまで、全面的な攻勢を仕掛けるまでには「まだ時間が必要」と再三発言してきた。反攻開始の意味合いを紛らわせて混乱を誘うことも反攻計画の一部との指摘もある。