ウクライナ・ダム決壊 被災地の水の汚染度、依然として「高い」
(CNN) ウクライナの保健省は19日、南部のカホウカ・ダムが決壊して被災した地域の水について、依然として汚染の度合いが高いと明らかにした。
保健省は声明で、ヘルソン州とオデーサ州、ミコライウ州の貯水池では個々の指標が衛生基準を大幅に上回っていたと明らかにした。オデーサ州が最も危険にさらされているという。
オデーサ、ミコライウ、ヘルソンの3州で、洪水が発生した河道沿いと海岸沿いに約40の監視地点が設けられた。水の最も危険な汚染物質は、サルモネラ菌、ロタウイルス、虫卵、大腸菌だという。
保健省は、住民に対し、オデーサ、ミコライウ、ヘルソンの各州の水域で、遊泳や釣りを行わないよう呼び掛けた。
ダムの決壊について、ロシアとウクライナは非難の応酬を続けている。
ロシアが任命したヘルソン州のサルド知事は19日、救助活動が始まって以降、8100人が避難したと明らかにした。この中には子ども583人と移動が困難な人290人が含まれる。サルド氏によれば、被災地には医療支援と補償が行われている。
ウクライナ側のヘルソン州の軍政トップは、ロシア軍が現在占領している左岸の状況について、「危機的」であり、ロシア側は避難の取り組みに失敗したと述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は先週、ロシア軍占領地域での被災者の救助を行うための国際的な支援を求めたほか、洪水の被災地にいる人々にまともな支援を行っていないとしてロシアを非難していた。