潜水艇捜索、手がかりなし 「残された空気は40時間分」 米沿岸警備隊
(CNN) 1912年に北大西洋で沈没し、深海にある豪華客船タイタニックの残骸を見るツアーに使用されていた潜水艇が18日消息を断ち、参加していた5人が行方不明になっている件で、捜索を行っている米沿岸警備隊は20日、これまでのところ何ら手がかりは得られていないと明らかにした。
記者会見した同警備隊の幹部は、捜索の最新状況に加えて行方不明になっている潜水艇内部には「呼吸するための空気が約40時間分残されている」との見方を示した。
捜索には米海軍とカナダ沿岸警備隊も加わっており、航空機を使って上空から捜索している。19日は霧により視界不良で捜索が難航したが、状況は改善しているという。
米沿岸警備隊によると、現場の海域では主に海上捜索が展開されているが、今後は水中にも広げる。水中活動機能を持つパイプ敷設船が20日に現場に到着し、行方不明になっている潜水艇を輸送するのに使用された船舶「ポーラー・プリンス」と合流。その他の船舶も現在、現場に向かっているという。カナダ沿岸警備隊の船舶は20日夜にも到着する見込み。
一方、フランスは20日、マクロン大統領が捜索に加わる調査船の派遣を命じたと発表した。この調査船は水深最大4000メートルまで潜水できる水中ロボットを備えているという。
米沿岸警備隊によると、潜水艇は18日に潜航を開始してから1時間45分後に連絡が途絶えた。その時点で生存に必要な空気は96時間分残されていると当局は推定していた。