復旧作業中の作業員にロシアが砲撃、1人死亡 ウクライナ南部
(CNN) ウクライナ南部で発生したカホウカ・ダムの決壊によって被災した地域の復旧作業にあたっていた作業員に対してロシア軍の攻撃があり、少なくとも1人が死亡したほか8人が負傷した。ウクライナのイエルマーク大統領府長官が明らかにした。
イエルマーク氏はSNSへの投稿で、泥の除去を行っていたヘルソン州の救助隊に向けてロシア軍が発砲したと述べた。
クリメンコ内相は「武器を持たない英雄たちが復旧作業を行っていたところ、ロシアのテロリストが激しい砲撃を開始した。負傷者には救急の医療措置が行われている」と述べた。
ダムの決壊は、過去数十年で欧州でおきた最大級の工業的・環境的大惨事のひとつ。
ヘルソン州では少なくとも600平方キロの範囲が洪水の被害を受けた。集落全体が破壊された場所もあったほか、農地が浸水し、数万人が電気や清潔な水がない状態に陥り、大規模な環境破壊が起きた。
ダムの決壊は、意図的に狙われたためなのか、構造上の欠陥によるものなのか不明。ロシアとウクライナは決壊の原因をめぐり互いを非難している。