学食で見つかった異物はネズミの頭、「鴨肉」の発表撤回 中国・江西省

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中国・江西省の学校で食堂の料理の中から見つかった異物について、当局がネズミの頭だったことを確認した/YouTube

中国・江西省の学校で食堂の料理の中から見つかった異物について、当局がネズミの頭だったことを確認した/YouTube

香港(CNN) 中国南東部・江西省の学校で、食堂の料理の中から異物が見つかる騒ぎがあり、当局はこのほど、見つかった異物がネズミの頭だったことを確認した。

今回の騒ぎをきっかけに、都合の悪いニュースを隠蔽(いんぺい)しようとする当局に対する国民の不信感が浮き彫りになっている。

発端は今月1日、江西省にある江西工業職業技術学院の学生が、学校の食堂で出された料理の中に異物を発見したことだった。

学生はSNSに投稿した動画の中で、毛が生えた黒っぽい物体を箸でつまみ上げている。ネズミの頭が出てきたと訴える学生に対し、食堂の女性スタッフは「鴨肉ですよ」と応じている。

学生は「これはネズミの歯でしょ?」と言い返し、物体をひっくり返して中央の小さな白い断片と、その上の鼻の形状を見せた。

それでもスタッフは「鴨肉ですよ、鴨肉」と言い続け、「鴨肉に歯があるはずがないでしょ?」とたたみかけた。

この動画が出回って大論争に発展した。ユーザーの多くは学生の主張を支持。問題の物体は異様にネズミの頭に似ていて、目、鼻、耳、口と思われるものがあると指摘するコメントが書き込まれている。

騒ぎが大きくなったことから学校側は3日に声明を出し、動画に映っている物体はネズミの頭ではなく、中国で珍味として人気のある鴨の首だと発表。学生もクラスメートにこの物体を見せて鴨の首だったことを確認し、そのことを証明する書面を提出したと強調した。

同じ日に現地の市場監督局の職員が江西ラジオ・テレビ局の番組に出演し、監督官が「何度も物体を見比べて、確かに鴨の首の断片だったことを確認した」と断言した。

一方、ネット上にはこの学生が「あれはネズミの頭ではなく鴨の首だったことが分かりました。ここではっきりさせたいと思います」と話す動画が出回った。

それでも国民は納得しなかった。

ネット上の怒りは収まらず、学校や地元当局がうそをついて学生に圧力をかけ、発言を変えさせたと非難する声が噴出。地元当局による「隠蔽」だとして調査を求める声も上がった。

皮肉を込めて、「新種の『鴨ネズミ』発見」と称して鴨の体にネズミの頭を付けた加工画像も共有された(ディズニーのミッキーマウスとドナルドダックを合成した画像もあった)。

「馬を鹿」という秦王朝時代の故事になぞらえて、「古代の私たちは『馬を鹿』と呼んだ。今の私たちはネズミを鴨と呼ぶ」というウェイボーの投稿は、3万近い「いいね」を集めた。

国民の批判やあざけりの声が強まる中で、江西省は10日、この問題に関する調査を開始したと発表し、教育、公衆安全、市場監督の係官で構成する作業部会を設置した。

1週間後、省の調査班は、問題の異物は鴨の首ではなかったとする調査結果を発表。市場監督局と学校が綿密な調査を行わなかったために「誤った結論」を導いたと結論付けた。

学生が発見した物体は食堂のスタッフが1日に破棄していたが、映像と写真を見た動物の専門家が、これはネズミの頭だと断定したと調査班は説明している。

食堂の営業免許は取り消され、食堂を運営していた企業は食品安全法に基づき最高の刑罰を命じられたと当局は発表。学校と市場監督局の関係者も処罰されると言い添えた。

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