ワグネルの反乱未遂、プーチン氏の「大きな戦略的失敗」示す NATO事務総長
(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は26日、訪問先のリトアニア首都ビリニュスで、先週末にロシアでおきた民間軍事会社ワグネルによる反乱未遂について、ロシアのプーチン大統領がウクライナに対する全面侵攻を開始したことで「大きな戦略的失敗」を犯したことを示していると述べた。
ストルテンベルグ氏は「週末の出来事はロシア内部の問題であり、プーチン大統領がクリミア半島の違法な併合とウクライナに対する戦争によって犯した大きな戦略的失敗をまたも示した」と述べた。
ストルテンベルグ氏は、ロシアが攻撃を継続するなか、ウクライナに対する支援を続けることがさらに重要だと述べた。
ストルテンベルグ氏は、ウクライナが占領地を奪還するための反攻を開始したと述べ、より多くの領土を奪還することができれば、公正で永続的な和平を実現するための交渉の場で、ウクライナ側の交渉力がより強まるだろうとの見方を示した。
ストルテンベルグ氏は、戦争が終結した暁には、歴史が繰り返されることがないように、ウクライナの安全保障の取り決めを導入しなければならないと言い添えた。
ストルテンベルグ氏によれば、NATOはベラルーシの状況を注視している。
ストルテンベルグ氏は、ロシアによるベラルーシへの核配備の発表について、無謀かつ無責任だとして非難した。ロシアが核兵器の使用を準備している兆候はみられないものの、警戒を続けているという。
ベラルーシは、ロシアによるウクライナ侵攻で、ますます重要な役割を果たすようになっており、ベラルーシのルカシェンコ大統領はプーチン氏を支援している。プーチン氏は今月に入り、ベラルーシに戦術核を配備したと明らかにし、西側諸国の多くが警戒を示した。