ベラルーシ大統領、プリゴジン氏に警告 「虫けらのようにつぶされる」
(CNN) ベラルーシのルカシェンコ大統領が、ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏による武装蜂起とその終結をめぐり、ロシアのプーチン大統領やプリゴジン氏との会談内容など新たな詳細を明らかにした。プリゴジン氏に対しては、モスクワへの進軍を続ければ、「虫けらのようにつぶされる」と警告したという。
ベラルーシの国営メディアによれば、ルカシェンコ氏は現地時間24日午前10時にプーチン氏とロシア南部の危機的状況について電話で協議した。ルカシェンコ氏によれば、24日は終日、プリゴジン氏と交渉を行ったという。
ルカシェンコ氏はプーチン氏との会談を振り返り、「私の理解では、最も危険なのは、状況がどのようなものだったのかではなく、それがどのように展開して、その結果がどうなるかということだ」と述べた。プーチン氏に対しては性急にならないよう提案したほか、プリゴジン氏と話し合うと伝えたという。
ルカシェンコ氏によれば、プーチン氏からプリゴジン氏が電話に出ないと言われたため、プリゴジン氏と連絡がつく電話番号を探したという。
午前11時にプリゴジン氏に電話をすると、プリゴジン氏がすぐに電話に出た。プリゴジン氏は興奮状態だったという。
ルカシェンコ氏によれば、プリゴジン氏に対して、もし民間人に死者が出れば、交渉の仲介は行わないと警告した。
ルカシェンコ氏は、プリゴジン氏が求めていたロシアの国防相と参謀総長の解任についても退けた。
ルカシェンコ氏によれば、プリゴジン氏が午後5時に電話してきて、条件を受け入れた。プリゴジン氏から「しかし、私はどうすればいい。進軍を止めると、彼らが我々を攻撃する」と相談されたため、ロシア軍による攻撃はないと保証したという。
ルカシェンコ氏は、プリゴジン氏を説得するなかで、モスクワへの進軍を続ければ、「途中で、虫けらのようにつぶされる」と警告した。
ルカシェンコ氏によれば、プリゴジン氏は「我々は正義を望む。彼らは我々の首を絞めようとしている。我々はモスクワへ行く」と述べたという。
ルカシェンコ氏によれば、長時間にわたってプリゴジン氏を説得しようとした。そして最後に、好きなようにすればいいが、ベラルーシの旅団がモスクワに移動する準備ができていると伝えたという。