香港警察が海外亡命活動家の両親と兄を連行、事情聴取
(CNN) 香港警察が11日、海外に亡命した民主活動家、羅冠聡(ネイサン・ロー)氏の家族の自宅を捜索し、両親と兄を連行して事情聴取を行った。公共放送のRTHKが関係者の話として伝えた。
この1週間前、香港警察は、羅氏など海外に逃れた著名活動家8人の逮捕につながる情報に100万香港ドル(約1800万円)の懸賞金をかけると発表していた。
RTHKが警察関係者の話として伝えたところによると、国家警察が香港の東涌にある羅氏の家族の自宅を訪れて羅氏の両親と兄を連行し、羅氏を経済的に支援しているかどうか調べるために事情聴取を行った。その後3人は釈放された。
香港警察はCNNに対し、警察の国家治安部門が11日午前、捜査のために男性2人と女性1人を連行したと説明。この3人について「国家の安全を危険にさらす行為を続けて警察に指名手配されている人物を手助けしている疑い」があると述べ、「捜査は続いており、逮捕を含めたさらなる行動に出る可能性もある」とした。
羅氏など8人は、外国勢力との共謀や国家転覆を含む香港国家安全維持法違反の罪に問われている。活動家の多くはここ数年の間に香港を離れた後も、中国政府が香港の自由と自治を弾圧していると訴え続けてきた。
警察は先週、海外にいる活動家8人を金銭的に援助した疑いで5人を逮捕した。
警察出身の香港行政長官、李家超(ジョン・リー)氏は先週の記者会見で、8人の活動家は香港当局に生涯追われ続けると述べ、情報を持っている者は家族も含めて警察に提供する必要があると強調。8人が逮捕の恐怖におびえながら暮らす日々から抜け出せる唯一の方法は、自ら出頭することだと語った。