5刑務所で保安要員90人以上が人質に エクアドル
(CNN) 治安の悪化が続く南米エクアドルの刑務当局によると、国内の刑務所5カ所で合わせて90人を超える保安要員が受刑者らの人質になっている。
刑務当局は国家警察と協力して、保安要員の解放と刑務所の業務正常化をめざしていると述べた。人質の健康状態は良好だという。
当局によると、国内の刑務所ではここ数日のうちに、暴力的な衝突で6人が死亡、5人が負傷した。複数の刑務所で受刑者らが待遇改善を求め、ハンガーストライキを始めている。
エクアドルでは近年、刑務所内の支配権をめぐって犯罪組織間の抗争が起き、数百人の受刑者が死亡している。
メキシコの麻薬カルテルなど、外国の犯罪組織の暗躍も続く。23日には、麻薬密輸の拠点となっている太平洋岸の都市マンタの市長ら2人が殺害され、犯行グループのメンバー2人を含む4人が負傷した。
ラソ大統領はツイッター上で襲撃を非難し、犯行グループの検挙を命じたことを報告した。
ラソ氏は5月、自身の弾劾(だんがい)手続きを進める野党主導の議会を解散。これを受けて8月20日に前倒し選挙が予定されている。大統領選の有力候補3人はいずれも市長襲撃の犯行を非難し、治安危機への取り組みを約束した。