太平洋上にスーパー台風 フィリピン北部や中国本土を直撃か
香港(CNN) 太平洋上の低気圧が最大風速60メートル以上の「スーパー台風」に発達し、北北西に進んでいる。今週中にフィリピン北部や中国本土を直撃する可能性がある。
スーパー台風の最大風速は約66.7メートル。フィリピン気象当局によると、今後24時間のうちにフィリピン北部のバブヤン諸島か、その付近を通過する見通し。
バブヤン諸島からルソン島北部にかけて相当量の雨も予想され、洪水や土砂崩れが非常に起きやすくなる。高潮は最大3メートルに達する恐れがある。
スーパー台風はさらに北西へ進んで、台湾の東側に強い雨を降らせ、香港付近を通って中国南部に上陸すると予想される。
中国の気象当局によると、28日午前に福建省、広東省の沿岸部に到達するとみられる。福建省は台風警報を格上げし、漁船にできるだけ早く戻るよう指示した。
正確な進路はまだはっきりしないが、フィリピンのマルコス大統領は24日、交通機関のストライキも重なったことから、マニラ首都圏の公立学校や行政機関を閉鎖するよう指示した。
別の台風で被害を受けたばかりの香港も、スーパー台風の到達前から厳しい暑さや雷雨が予想されるとして、気象当局が警戒を呼び掛けた。
台湾南部では沿岸部の台東、屏東を中心に強風注意報が出た。今後スーパー台風の接近にともなって風が強まるほか、大雨や土砂崩れ、高潮の恐れもある。