ロシア、赤根ICC裁判官を指名手配 プーチン氏の逮捕状で
(CNN) ロシア政府は29日までに、ウクライナ侵攻を巡ってプーチン大統領らに今年3月に逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子裁判官を指名手配リストに追加した。
CNNが確認したロシア内務省のデータベース情報によると、赤根氏は「ロシア連邦の刑法の条文に基づく指名手配」とされた。ただ、どの条文なのかには触れていない。
ICCは3月17日、プーチン氏とロシアで子どもの権利問題を担当するマリヤ・リボワベロワ氏に逮捕状を発布。ウクライナ侵略に伴い子どもを含む国民の違法な連れ去りやロシアへの連行に絡む戦争犯罪への関与を非難してもいた。
一方、ロシア連邦捜査委員会は、ICCのカーン検察官に加え、アイタラ、ゴディネスや赤根各裁判官への刑事捜査の開始を発表する対抗措置を打ち出していた。
逮捕状の発布は、プーチン氏やリボワベロワ氏を訴追する合法的な根拠に欠けており違法とも主張。ロシア国営タス通信によると、カーン検察官とアイタラ裁判官を訴追し、5月には2人を指名手配していた。
プーチン氏らへの逮捕状が出た際、ロシアは反発し、外務省報道官はICCは同国にとって「法的な観点」から「何の意味も持たない」とも主張。プーチン氏が2016年に署名した大統領令によりロシアはICCの設立条約から脱退したとも述べていた。