クロアチア港湾通じての穀物輸出を開始、ウクライナ経済相
(CNN) ウクライナのスビリデンコ経済相は10日までに、アドリア海に面するクロアチアの港湾を通じてウクライナ産穀物の輸出が既に始まったことを明らかにした。
ルーマニアの首都ブカレストで開かれた「三海域イニシアチブ」の首脳会合に出席した際に述べた。同経済相は、ロシア軍は黒海沿岸にある穀物関連施設へのミサイル攻撃を続け、結果的に輸出能力が大幅にそがれていると指摘。
「国産の穀物はクロアチアの港から既に輸出されている。この機会を与えられたことに感謝する。この交易路は最適となっている」などと述べた。ただ、これまで輸出された量には具体的には触れなかった。
ロシアは今年7月、国連やトルコが仲介となってまとめた黒海やトルコのボスポラス海峡を経由してウクライナ産穀物を海外市場へ輸出する協定から離脱。ウクライナはこれ以降、代替の海上輸送路の確保を模索してきた。
ロシアはその後、ウクライナの穀物輸出を阻止するためドナウ川上にある河川港の施設への攻撃も強めている。
スビリデンコ経済相は、クロアチアの港湾利用について開発を準備しており、輸送能力を拡大する可能性にも言及。ウクライナでの戦争が終結しても、両国間の貿易で重要な役割を果たし得るとの見通しも示した。