ロシアは既に「敗北」、国力も「衰退の過程に」 西側当局者

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モスクワ中心部に掲示された軍と契約を結ぶよう呼び掛けるポスター/Natalia Kolesnikova/AFP/Getty Images

モスクワ中心部に掲示された軍と契約を結ぶよう呼び掛けるポスター/Natalia Kolesnikova/AFP/Getty Images

(CNN) 西側政府の当局者は9日まで、ウクライナでの戦争に触れ、ロシアは征服を狙った初期のもくろみに失敗しており、敗北を喫した状態に既にあるとの見方を示した。

記者団への背景説明で述べた。前線におけるウクライナ側の戦果は、ロシアの侵略にあらがう全般的な成功を読み解く目安とはなり得ないとも主張した。

ウクライナ側が約2カ月前に着手した反転攻勢は、ロシア軍側の十分な防御態勢もあり、段階的にしか進展していない状況にある。初期の見立てより遅々としているが、ロシアは既に支配地をめぐる戦いで負けていると指摘した。

制圧地域をめぐる戦いは非常に長引くだろうとしながらも、戦況の分析あるいは侵攻でロシアが見据えていた目標の達成の有無などに基づくのなら、「ロシアは(既に)敗れた」と断じた。「ロシアの力は弱まっている。衰退の過程をたどっている」とも言い切った。

ロシアが奪った(ウクライナの)領土を保持し得るなら、それは勝利を意味するとの考え方はばかげているとも断言。「ロシアは(侵攻で)北大西洋条約機構(NATO)の結束を強めさせ、フィンランドとスウェーデンが新たに加盟する勢力圏拡大の機会を招いた」と続けた。

「ウクライナをNATO加入への道に導き、欧州連合(EU)にも合流させる可能性も生じさせた」とも説いた。

「仮にあなたがプーチン(大統領)なら、トランプ前米大統領が次の大統領選で勝利することにまず賭けるだろう。ただ、これには長い時間がかかる」とも話した。ロシアの民間軍事企業「ワグネル」の創始者プリゴジン氏による反乱行動にも触れ、「ウクライナでの戦争がうまく進んでいたのなら起きてはいなかった」とも結論づけた。

ウクライナのゼレンスキー大統領は最近、今年6月半ばに踏み切った反攻は前進を果たしているとの認識を表明。ウクライナ軍は先に、反攻の主要戦場の一つとなっている中南部ザポリージャ州でロシア軍の「第1防衛線」を突破したとの戦果も発表していた。

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