米国で暗躍のロシアのスパイ、「依然過多な状態」 FBI長官

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FBIのレイ長官が米国内で活動するロシアのスパイの人数について警鐘を鳴らした/Alex Wong/Getty Images

FBIのレイ長官が米国内で活動するロシアのスパイの人数について警鐘を鳴らした/Alex Wong/Getty Images

ワシントン(CNN) 米連邦捜査局(FBI)のレイ長官は9日までに、米国内で活動するロシアのスパイの人数は、摘発する努力はしているとしながらも、「多すぎる状態に依然ある」との危機感を示した。

首都ワシントンにある国際スパイ博物館での行事で述べた。スパイの人数への具体的な言及は伝えられていない。

「ロシアの伝統的な防諜(ぼうちょう)上の脅威は大きくなり続けている」と指摘。「我々は可能なあらゆる方途で阻止や封じ込めなどを試みている」とし、「ここ数年では、追い出したりして、米国内でのロシアの情報機関要員の活動の規模を大幅に縮小させた」とも続けた。

米国は2018年、情報機関要員と割り出したロシア人外交官60人を追放し、シアトルにある領事館の閉鎖も求めた。英国で起きた神経剤を使ったとみられるロシア人元スパイの襲撃事件を受けた対応策の一環だった。

ロシアが動かすスパイは「伝統的な情報機関要員」だけではなく、外国人も取り込んだ「連絡要員」も含まれる。レイ長官は20年にロシア諜報(ちょうほう)機関を支援した疑いで米当局が逮捕したメキシコ人の事例に触れた。

昨年にはオランダの情報機関が、米国で権威が高いとされるジョンズ・ホプキンス大高等国際関係大学院で学んでいたロシア軍の諜報要員の身元を公に暴露する措置にも出た。同大学院は、米軍将校、若年層の外交官や将来的なスパイ候補が好む教育機関ともされる。

米国内に潜むロシア人のスパイの脅威は別に新しい話ではない。ただ、米政府はプーチン大統領率いるロシアを敵対国として位置づける姿勢を強めており、冷戦時代の遺物とも考えられていたこの伝統的な防諜上の懸念が再び米指導部内に強まっていた。

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