米ジョージア州の選挙介入訴訟、判事がトランプ氏元首席補佐官の要求退ける 連邦裁判所への事件の移送認めず
(CNN) 2020年米大統領選でジョージア州の結果を覆そうとしたとして、トランプ前大統領らと共に起訴された元首席補佐官のマーク・メドウズ氏について、裁判所は8日、自身の事件を州裁判所から連邦裁判所に移送するよう求めていた同氏の訴えを退ける判断を下した。メドウズ氏には大きな痛手であるのに加え、トランプ氏にとっても好ましくない兆候となっている。
ジョージア州の大統領選挙介入をめぐっては、フルトン郡のファニ・ウィリス地区検事がトランプ氏や側近ら19人を起訴した。メドウズ氏に対する今回の判断は他の被告にとっても重大な意味合いを持つ。
事件を連邦裁判所へ移送する要請はメドウズ氏をはじめとする5人の被告が提出しており、トランプ氏も同じ行動に出るとみられる。
メドウズ氏は、起訴による申し立ての内容が大統領首席補佐官としての自身の公務に関係があるとの理由から、事件は連邦裁判所に移送されるべきだと主張していた。しかしこの議論が功を奏することはなかった。
同氏の弁護士は、事件が連邦裁判所に移送されれば、免責特権の発動を通じ訴訟自体の取り下げを目指すことも可能になるとしていた。免責特権の対象は、米政府の役割に関連する行動で起訴されている特定の個人にまで拡大される。
今回の判事の判断は、他の被告に対する方向性をも決定した可能性がある。これらの被告もまた、同様の免責特権による保護を期待して事件の連邦裁判所への移送を求めている。
当該の判事は、メドウズ氏の要求を退ける根拠として、同氏の活動がトランプ氏の選挙運動のためのものである場合、それらの活動はホワイトハウスの首席補佐官の役割という領域から外れると説明。従って連邦裁判所への移送の条件を満たさないとの見解を示した。