イスラエル、ガザへの攻撃拡大 周辺国が地域の不安定化を懸念
(CNN) イスラエル軍のパレスチナ自治区ガザ地区に対する作戦拡大を受けて、周辺国のサウジアラビアとエジプト、イランはそれぞれ地域の不安定化に懸念を示している。
サウジアラビア外務省は28日、イスラエル軍によるガザ地区への地上侵攻を非難するとの声明を出した。
エジプトのシーシ大統領は同日、「中東が時限爆弾になる」と警告し、紛争の拡大は地域の利益にならないと強調した。
またイランのライシ大統領は29日、X(旧ツイッター)への投稿で、イスラエルがガザ地区で「一線を越えた」との認識を示し、対抗措置が避けられない事態もあり得ると警告。「米国はわれわれに何もするなと言う一方で、イスラエルに広範な支援を提供し続けている」と批判した。
カタールのムハンマド首相兼外相は29日、イランのアブドラヒアン外相との会談で、即時停戦の必要性と紛争拡大の危険性を強調したことを明らかにした。
パレスチナ自治政府のアッバス議長は28日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区のラマラで演説し、アラブ連盟の緊急首脳会合を開催するよう提案した。
CNNが29日、外交筋から入手した情報によると、現在アラブ諸国の中で唯一、国連安保理のメンバーになっているアラブ首長国連邦(UAE)は、人道目的の即時休戦に向けた法的拘束力のある安保理決議案を提示する構えを示している。