イスラエル首相、「戦争は長くなる」 ガザ攻撃の拡大続く
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区にイスラエル地上軍が入り、空爆作戦も激しさを増すなか、ネタニヤフ首相は28日、「戦争は長くなる」との見通しを示した。
イスラエルのガラント国防相は28日、戦争が新たな段階に入ったとする声明を発表。ガザの「地上と地下」の「あらゆる場所で、あらゆるレベルのテロ工作員」を攻撃したと述べた。作戦は次の指示が出るまで続くとも予告した。
ネタニヤフ氏は作戦の新段階について、ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスを破壊し、ガザで拘束されている人質を帰還させることだと説明。人質の家族らと面会し、解放に全力を尽くすと表明したことを確認した。
イスラエル軍のハガリ報道官も28日午前、軍部隊がガザ地区に入り、地上作戦を拡大したと報告したが、詳細には言及しなかった。
ガザ地区中部にある病院には、イスラエル軍の激しい空爆から一夜明けた28日、死者の遺族らが集まった。CNN取材班の映像は、子どもたちを含む多数の遺体が白い布や分厚い毛布に覆われ、病院の庭に並べられた光景を伝えた。院内の床に横たわった若い男性が、医師らの手術を受ける場面も映っている。
ガザ地区内では通信網が寸断され、支援団体や国連機関と現地スタッフの連絡が途絶えている。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は28日午前、X(旧ツイッター)に「今もスタッフや医療機関との連絡が取れない。かれらの安全を懸念している」と投稿した。