ガザから帰国の米看護師、現地の惨状を語る
(CNN) イスラエルによる封鎖と攻撃が続くパレスチナ自治区ガザ地区から米国に帰国した支援団体の女性看護師がこのほど、現地で目撃した住民らの惨状をCNNに語った。
エミリー・カラハンさんは国際NGO「国境なき医師団」のリーダーとして、最近までガザ地区で活動していた。
現地の病院はパンク状態で、顔や首、手足に重いやけどを負った子どもたちも、すぐに難民キャンプへ送られていたという。
キャンプでは水道が使えず、水が供給されるのは12時間ごとに2時間だけ。ガザ地区南部ハンユニスで国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営する施設には、トイレが4カ所しかなかった。
UNRWAによると、この施設には2万2000人以上の避難民が収容されている。1人当たりの面積は2平方メートルにも満たない。
カラハンさんによれば、そんな劣悪な環境の中で、やけどやけがをしたばかりの子ども、手足の一部を失った子どもたちが暮らしていた。診察に連れてきた親たちに助けを求められても、医療用品がなかった。
UNRWAが6日に発表したところによると、ガザ地区の避難民は71万7000人に達している。収容施設では水道や衛生施設が損壊し、公衆保健上の危機が迫っている。
カラハンさんたちのチームは友人らに助けを求め、食料や水を分けてほしいと頼むしかなかった。だがその相手も同じく飢えに直面し、路上で眠る生活を強いられていたという。