ガザの人質交渉、大詰めか 「数日間の戦闘休止で50人解放」
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区でイスラム組織ハマスに拘束されている人質の解放に向けた交渉が、大詰めを迎えていることが分かった。戦闘を4~5日間休止し、まず50人の人質を解放するとの案で合意する可能性がある。
事情に詳しい関係者2人がCNNに語ったところによると、合意案は数週間前から、バイデン米政権の高官を含む数カ国の交渉担当者の間で検討されていた。
まだ成立には至っていないが、担当者らは進展に期待感を示している。交渉決裂の可能性は残るものの、数日中に合意する見通しが強まっているという。
ハマスによると、人質はガザ地区各地に散らばり、複数の系列集団が拘束している。ハマス側は人質を解放前に集合させるためとして、戦闘休止を求めてきた。
同関係者らによると、ハマスは最近少なくとも1回、イスラエル軍によるシファ病院の急襲などをめぐって異議を唱え、態度を突然保留したが、交渉は最終的に再開した。
関係者の話によると、イスラエルは解放対象の人質約100人の名簿を合意に盛り込むよう求めてきた。ハマスは数日間の戦闘休止で50人の解放に応じる構えを見せている。休止が延長されれば、さらに約20~25人を解放する可能性があるという。
交渉の場では今も未解決の課題が残っている。イスラエルはガザへの支援物資について、住民でなくハマスを利することになるとの懸念を示してきた。
関係者の1人によると、ハマスは当初、1日につきトラック500台分の支援物資を求めたが、1日200台分を超える支援の実施は難しいのが現状だという。トラックの検査方法や入境地点をどうするかという問題もある。
物資には燃料や食用油も含まれ、戦闘休止期間の後も搬入が続けられるという。