マフィアのメンバー200人以上に計2200年の禁錮刑 イタリア
ローマ(CNN) イタリア南部カラブリア州のラメーツィアテルメで開かれていた大規模なマフィア裁判で、被告200人あまりに計2200年の禁錮刑が言い渡された。
裁判はカラブリア州を拠点とするマフィア、ヌドランゲタを対象に、2021年1月から始まった。過去30年で最大のマフィア裁判とされ、被告側の弁護士は400人あまり、証人は約900人に上った。
20日の判決では、被告338人のうち207人がマフィアとのつながりや恐喝、贈収賄、殺人などの罪で禁錮刑を言い渡され、100人以上が無罪となった。
被告のうち、女性はマフィア裁判史上最多の42人。このうち39人が有罪判決を受けた。
裁判での証言によると、被告らを捕らえるための盗聴作戦は2万4000件に及んだ。
法廷文書によれば、有罪となった被告の中には中道右派政党「フォルツァ・イタリア」の元議員や元警察幹部、元市長らも含まれている。
ヌドランゲタはイタリアマフィアの中で最も大きな影響力を持つ。メンバー数千人が国際的なネットワークを張る、世界でも最大級の犯罪組織。欧州刑事警察機構(ユーロポール)によれば、欧州の麻薬密輸を独占してきた。
裁判の判事3人は2年10カ月に及んだ公判の間、警察の保護下で生活していた。