一時休戦でガザ市民もしばし安堵、破壊の規模も明らかに
(CNN) 大勢が不安そうに見守る中、パレスチナ自治区ガザ地区南部の町カララだった場所を数台のブルドーザーが進んでいく。
イスラエルと武装勢力ハマスの戦闘休止を利用して、がれきの下に埋まった遺体を掘り起こそうというのだ。
7週間近く続いた戦闘が一時停止し、ガザ地区の住民もしばし安堵(あんど)すると同時に、崩壊のすさまじさにおののいている。
ガザ地区中部のディール・バラフ市では、長いこと手に入らなかった必需品を今のうちに買い求めようと数千人が市場に詰めかけた。
久々に家族と外に出たという女性は26日、「外に出るとロケット弾や空襲に遭うのではと怖かった。でも休戦以降、必要なものを安心して買えるようになった。47日間、戦争と恐怖の中で過ごした。子どもたちはおびえている」と語った。
別の住民も、「休戦がずっと続いてほしい。(イスラエル軍が)北部から撤退すれば、避難を強いられた人たちも戻って来られる。たとえテント生活になろうとも」と語った。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、200万人のガザ市民のうち170万人が家を失った。
休戦合意の一環で、ガザ地区へ運び込まれる人道支援物資も増加。25日には61台のトラックが食料、水、医療品をガザ地区に運び込んだ。先月7日以来の最大規模だが、それでも住民のニーズを満たすにははるかに足りない。
「少なくとも2カ月間、1日にトラック200台分の支援物資が必要だ。淡水処理、下水道、病院、UNRWAの活動や通信にも燃料が必要だ。現在の支援物資は必要な量のごくわずか過ぎない」と、UNRWAのアドナン・アブ・ハスナ報道官は語った。