同性愛者の集まりを強制捜索、LGBTQ運動禁止の最高裁判決後 ロシア

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LGBTQの集会で警備に立つ警官=2019年8月、ロシア・サンクトペテルブルク/Anton Vaganov/Reuters/File

LGBTQの集会で警備に立つ警官=2019年8月、ロシア・サンクトペテルブルク/Anton Vaganov/Reuters/File

(CNN) ロシアの警察が同性愛者の集まった施設への強制捜索を行っていたことが5日までに分かった。同国の二つのニュースサイトが伝えた。ロシア最高裁は11月30日、「国際的なLGBTQ運動」を過激団体と位置付けて、ロシア国内での活動を禁止する判断を言い渡していた。

最高裁のこの判断により、ロシアの性的少数者のコミュニティーには改めて恐怖を伴う激震が走った。ロシア国内での性的少数者に対する弾圧は、この数年で既に強化されていた。プーチン大統領は伝統的な道徳的価値観の守護者として自身のイメージアップを図り、リベラルを標榜(ひょうぼう)する西側諸国に対抗しようとしている。

強制捜索は首都モスクワにある少なくとも3カ所のエンターテインメント施設で行われた。SNSテレグラム上で運営される独立系の二つのニュースメディアが明らかにした。

報道によれば警察は、通常の薬物取り締まりの強制捜索を行っていると説明したという。

上記のメディアの一つは目撃者の証言を引用し、治安部隊が薬物取り締まりを口実に施設に入ったと説明。施設を訪れていた人々のパスポートを写真に撮っていたと付け加えた。警察はパーティーの最中に音楽を止め、ホールに踏み込んできたという。

強制捜索の対象になったとされるパーティーと関連したオンライングループでは、参加したユーザーらがチャット欄で恐怖感を吐露。「危険だ。もうどこにも行けない」などと書き込んだ。

ロシアの当局者らは強制捜索についてコメントしていない。通常の薬物取り締まりのものを含め、いかなる種類の強制捜索も国営メディアでは報じられていない。

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