ロシア最高裁、「国際的なLGBTQ運動」禁止の判決
(CNN) ロシア最高裁は11月30日、「国際的なLGBTQ運動」を過激団体と位置付けて、ロシア国内での活動を禁止する判断を言い渡した。
この判断を非難する国連の声明によると、申し立てを起こしたロシア司法省は、LGBTQ社会が「社会的、宗教的不和をあおる」恐れがあり、ロシアの過激派対策法に抵触すると主張していた。
ロシアは同性愛を規制する法律の下、合法的なLGBTQ団体は存在しない。しかしRIAノーボスチ通信によると、30日の判断は司法省側の訴えを認め、「国際的なLGBT運動を過激団体と認定し、ロシアでの活動を禁止する」とした。
4時間の審理は非公開で行われて司法省側のみが出席し、関連資料は非公開とされた。RIAノーボスチ通信によれば、判断は即日効力が生じる。
司法省は2週間前、「国際的なLGBT社会運動」を過激団体と位置付けて、ロシア国内での禁止を求める法的手続きを開始すると発表していた。
ロシア憲法改正に反対するLGBTの活動家ら=2020年7月15日/Shamil Zhumatov/Reuters/File
国連は30日に発表した声明の中で今回の判断に遺憾を表明し、そうした団体にかかわるメンバーや従業員などが罪に問われたり投獄されたりする恐れがあると指摘した。
国連のテュルク人権高等弁務官によると、ロシアの法律の下、過激団体に指定された団体は即時解体を命じられ、代表者は10年以下の禁錮を言い渡されることがある。