知的障害あるパレスチナ人、軍服姿の男に撃たれ負傷 ヨルダン川西岸の映像
(CNN) パレスチナ自治区ヨルダン川西岸のヘブロン近郊で、知的障害のあるパレスチナ人男性が軍服姿の男に撃たれて負傷したとされる場面の映像が浮上し、CNNが内容を確認した。
撃たれた男性の兄弟が5日、CNNとの電話インタビューで語ったところによると、男性は同日、帰宅途中で軍服姿の3人組に呼び止められ、身分証明書の提示を求められた。
男性は証明書を持っていないと答え、押し問答の末に銃撃を受けたという。
この兄弟は「本人を見れば、障害があることはすぐに分かる」と説明。3人組はイスラエル兵だったと主張した。
イスラエル軍はその後、ヘブロン近郊で兵士らが知的障害のある男性との争いに関与した件について、軍警察が調べていることを認めた。
軍は5日の声明で、この日の検問中にパレスチナ人が脚を撃たれて搬送され、治療を受けたようだと述べた。
CNNはヘブロン南郊の現場を特定した。カメラは銃撃のあった道路の先から、男性が証明書はないと答えた後の場面をとらえたとみられる。
男性は四つんばいの姿勢で軍服姿の3人に囲まれ、その隣に友人とされる赤いシャツの男性が見える。男性の兄弟によると、この友人は男性が障害者だと訴えたが、3人組は耳を貸さなかった。
男たちに銃を向けられた男性が立ち上がり、興奮した様子で1人の男に迫った。もう1人が後ろから近づき、銃声が響く。地面に倒れて苦しむ男性に、2人の男が銃を向け続けている。
パレスチナ赤新月社は同日、脚を撃たれた34歳の男性を病院へ運んだと発表した。兄弟の話によると、男性は大量に出血し、脚の手術を受けたという。