病院に運ばれる1日間の遺体、負傷者数を初めて上回る ガザ
(CNN) 軍事衝突が続くパレスチナ自治区ガザ地区で活動する国際医療組織「国境なき医師団」(MSF)は10日までに、ガザ中部にある「アクサ病院」に運ばれた遺体の数が、同じくかつぎ込まれた負傷者数を初めて上回ったと報告した。
今月6日に起きた事例とした。同病院はMSFが支援して運用し続けている。MSFは7日、過去1日間での死者数は115人を記録したとも述べた。
国境なき医師団はSNS上で、「病院は満員状態になっているし、遺体の安置施設の収容能力も限界に達している」との苦境を訴えた。
一方、イスラム組織「ハマス」が実効支配するガザの保健省は9日、アクサ病院に運び込まれた遺体は過去24時間で71体に上ったと発表していた。負傷者は160人とした。
イスラエル軍がガザ中部で続行する爆撃が原因と声明で主張した。
保健省の報道担当者は8日、ガザの病院の病室の利用率は262%に達したとし、主要な医療物資も底をついたと述べた。ガザでの軍事衝突が10月7日に始まって以降、イスラエル軍の攻撃で殺害されたパレスチナ人は8日の時点で約1万7500人とも報告した。