インド国会議事堂に正体不明の男ら突入 襲撃事件から22年目に
(CNN) インド国会議事堂の下院議場に13日、正体不明の男2人が押し入る騒ぎがあった。議事堂では2001年の同じ日、武装集団による襲撃事件が起き、十数人の死者が出た。
議会の公式チャンネルが放映した映像には、1人の男がテーブルを飛び越えて議長席に突進し、議員らがあわてて取り押さえようとする場面が映っている。
もう1人の男は傍聴席に立ち、建物の中にスプレーで黄色い煙を散布しているのが見える。
議員らは外へ避難し、議会はいったん休憩に入った。
議事堂の外でも別の2人がスローガンを唱え、警察がその周りを取り囲んだ。
審議が再開した時点で議長が語ったところによると、4人の男は全員逮捕され、持ち物を押収された。
けが人や建物の被害は報告されていないが、野党議員からは不正侵入への懸念を指摘し、警備態勢の徹底検証を求める声が上がった。最大野党「国民会議派」の指導者は「極めて重大なこと」と述べ、2人がどのようにして厳重な警備を突破したかが問題だと述べた。
01年の事件では、当局がパキスタン系テロ集団による犯行との見方を示し、印パ関係が急速に悪化した。
モディ首相はこの日、X(旧ツイッター)に追悼の言葉を投稿。同事件で殉死した警備要員の勇気と犠牲は、永遠に国家の記憶に刻まれると述べていた。