ヒマラヤのトンネル崩壊、救出用の穴が作業員の場所に達する 「まもなく外に」
ニューデリー(CNN) インド北部のヒマラヤ山脈で建設中のトンネルが崩落し、作業員41人が2週間以上閉じ込められている件で、救出のために垂直に掘削していた穴が28日、作業員らのいる場所に到達した。
掘削完了後、作業員を安全に救出するため、出口シャフトに大型のパイプが押し込まれた。ウッタラカンド州のプシュカル・シン・ダミ首相はSNSの「X」に、「パイプを設置する作業は完了した。まもなく作業員全員が外に運ばれる」と投稿した。
トンネル入り口にいる作業員の親族の男性はCNNに対し、救助隊員がトンネル内部に入ったと述べ、「41台の救急車が準備している。全員が1時間ほどで出てくると言われた」と続けた。
トンネルに1台の救急車が入った=28日/Francis Mascarenhas/Reuters
救出作業が進められるトンネルに入る救急車が列をなす=28日/Francis Mascarenhas/Reuters
作業員らは今月12日に発生した崩落で閉じ込められた。60メートル以上の岩やコンクリート、曲がった金属で唯一の出口がふさがれた。
救助隊は当初、重機でがれきを掘って中に到達しようと試みたが、24日遅くに断念を余儀なくされた。使用していた米国製の強力なドリルが作業員に到達する数メートル手前で故障したためだった。
閉じ込められた作業員らは、全員が国内の最も貧しい数州からの出稼ぎ労働者。がれきに挿入された長さ53メートルのパイプを通じ、食料や水、酸素が届けられている。当局によれば、作業員らの健康状態は良好。
作業員らの家族の多くは、期待と失望の間を揺れ動く苦しみの中で、救出の時を待ち続けていた。