イスラエル人質とパレスチナ住民のための医薬品、ガザに到達 カタール仲介
(CNN) イスラエルの人質とパレスチナ人のための医薬品が、パレスチナ自治区ガザ地区に入った。イスラエルとイスラム組織ハマスの交渉を仲介したカタールが17日に明らかにした。
16日に成立した合意に基づき、パレスチナの民間人のための医薬品や人道支援物資と引き換えに、ハマスがガザ地区で拘束している人質に医薬品が届けられる。
カタール外務省報道官は「この数時間にかけ、医薬品と支援物資がガザ地区に入った。人質を含む民間人のために昨日発表された合意の履行」とX(旧ツイッター)に投稿。「カタールは地域および各国のパートナーとともに、政治的、人道的レベルで仲介の取り組みを継続する」とした。
同省は、医薬品が17日にカタールの首都ドーハを出発してエジプトを経由し、ガザへ輸送されていると発表していた。
ハマス側は、人質のための医薬品1箱につき、ガザ地区のパレスチナ人は1000箱を受け取る必要があるとしていた。
10月7日にイスラエルを攻撃したハマス戦闘員は1200人を殺害し、250人あまりを人質に取った。132人は今もガザで拘束されていて、生きているのは105人とイスラエルはみている。
人質や行方不明者の家族でつくる団体によると、人質の約3分の1は慢性疾患を患い薬を必要としている。「精神的、身体的拷問を含む過酷なとらわれの環境に関連した病気に苦しむ人もいる」という。
交渉に詳しい関係者によると、ガザに入った医薬品は、薬を必要とする40人以上の人質に届けられる。ただしイスラエル軍は、医薬品が人質に届くかどうかは保証できないと説明した。