タイの裁判所、不敬罪の男性に禁錮50年の刑 過去最長

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不敬罪を規定するタイ刑法第112条に反対するプラカードを掲げる抗議デモ参加者/Jack Taylor/AFP/Getty Images

不敬罪を規定するタイ刑法第112条に反対するプラカードを掲げる抗議デモ参加者/Jack Taylor/AFP/Getty Images

(CNN) タイの控訴裁判所は20日までに、王室を侮辱した罪に問われた男性に対する禁錮刑の刑期を、過去最長となる50年に延長する判決を下した。人権団体によれば、同国の厳格な不敬罪法の下で科された刑罰としては最も厳しいものとみられる。

オンライン衣料品販売者で政治活動家でもある30歳のこの男性は昨年、禁錮28年の刑を言い渡されていた。ソーシャルメディアへの投稿で国王を侮辱したと見なされたのが理由だった。

しかし18日、タイ北部チェンライの控訴裁判所は、男性が他の不敬罪法違反約10件以上でも有罪だと判断。元の刑期に22年を追加した。タイの人権弁護士団体TLHRが声明で明らかにした。

タイの不敬罪法は世界で最も厳格な部類に属する。国王や王妃、王位の法定推定相続人を侮辱した場合、1つの罪状当たり最長で禁錮15年の刑を科される可能性がある。王室について話題にするだけでもリスクが伴う状況となっている。

有罪となった場合の刑期は数十年に及ぶこともある。近年で不敬罪法違反により起訴された人の数は数百人に上る。

当該の男性は、フェイスブックへの27件の投稿を理由に、2021年4月に逮捕された。裁判所は14件の不敬罪法違反で有罪と断定。23年1月に禁錮28年の刑を言い渡していた。

当該の投稿にどのような内容が含まれていたのかは不明。

控訴裁判所は18日、当初の判決を支持しただけでなく、下級裁判所が退けていた13件中11件の罪状についても追加で有罪判決を言い渡した。TLHRが明らかにした。

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