ロシアの戦争努力、「さらに2~3年」持続可能 国際戦略研究所
ロシア軍は現在、1000キロ近くに及ぶ前線一帯で猛攻を展開。ウクライナ軍の前総司令官が昨年「膠着(こうちゃく)状態」と評した現状の打開を目指している。
一方で欧州連合(EU)は、3月までに155ミリ砲弾100万発をウクライナに供与するとしていたが、このままいけば目標を大幅に下回る見通しだと、IISSの報告書は指摘する。
報告書によるとロシアは過去1年だけで3000台以上の装甲戦闘車を失ったが、これは約1200台の主力戦車と約2500台の歩兵戦闘車並びに装甲兵員輸送車で穴埋めできる。こうした措置は「質より量を取る」ことを意味するものの、ロシアには新たな車両を製造する能力もあるという。
報告書はまた、国際社会からの制裁にもかかわらずロシア経済がその強靱(きょうじん)さを証明していると分析。2024年は国防費を増強しているとも述べている。
具体的には前年比60%超の増額で、軍事費の総額は今や国家予算の3分の1、国内総生産(GDP)の約7.5%に達する見込みだという。