イスラエル特殊部隊、病院に突入 ガザ南部
(CNN) イスラエル軍は15日、同軍の特殊部隊がパレスチナ自治区ガザ地区南部にあるナセル病院に突入し、「多数の容疑者を逮捕した」と明らかにした。
ナセル病院はガザ地区内で機能している病院としては最大規模で、イスラエル軍はここ数日、同病院を包囲していた。
同軍のハガリ報道官は、「解放された人質を含む、多くの情報源から信用できる情報」を得たと説明。情報では、イスラム組織ハマスは以前、ナセル病院で人質を拘禁し、死亡した人質の遺体が同病院に置かれている可能性があるという。証拠は公表しなかった。
ハガリ氏は「ハマスのテロリストらはナセル病院内で負傷した民間人に紛れて隠れている可能性が高い」と指摘し、作戦は「正確で限定的なもの」になるとの見方を示した。
一方、ハマスの政治部門のメンバーは15日、「ハマスはナセル病院では活動していない」とCNNに述べた。
パレスチナ保健省の報道官によると、イスラエル軍はナセル病院の建物の南側の壁を壊して侵入し、建物内にとどまっている。また、敷地内にある集団墓地をブルドーザーで掘り起こしているという。
ナセル病院には多くの人々が避難している。イスラエル軍は14日、同病院から退避するよう命じた。
13日に病院で撮影された映像には、病院の周囲に煙が立ちこめ、イスラエル軍のブルドーザーが病院の周囲の壁を壊し、装甲車が病院の敷地内に入る様子が映っている。映像では終始銃声が響いている。