ガザ住民の62%、ハマス抗戦に満足 政党での支持率は低下
(CNN) イスラエル軍との交戦が続くパレスチナ自治区ガザ地区で同地を実効支配するイスラム組織「ハマス」の抗戦のあり方について、住民の62%が満足しているなどとする新たな世論調査結果が23日までに公表された。
昨年12月の同様調査時の52%から増えていた。ただ、支持政党の質問ではハマスの比率が低下。12月の42%から34%へ低下していた。
今回調査は「パレスチナ政策調査研究センター」が住民と対面して意見を聞き取る方法で今月初旬に実施した。
調査に当たった政治学者のハリル・シカキ氏は、武装組織としてのハマスとイデオロギー組織のハマスに対する異なる受け止め方があるとの見方を表明。
ハマスは戦っており、パレスチナ人を守っているとの判断があり、背景にはイスラエルはガザのパレスチナ人にひどい暴力を振るっているとの思いが依然あると指摘した。
その上で、ハマスの武装闘争を前向きにとらえているものの、選挙が仮に明日あったとしてもハマスに一票を投じることを意味しないとも分析。「ハマスへの支持を意味せず、ハマスがしていることへの支持か満足感を反映している」と読み解いた。
ハマスの価値観に同調している住民の数は以前ほど高くはないとの現状にも触れた。
厳しい戦闘が続く中で世論を正確に把握する調査の実施は困難な局面にもある。今回調査ではガザ全土の75カ所で住民750人との面談を進めていた。
同センターは、戦禍に追われガザ内での人口の分布状況に不確かさが存在する中で、調査結果のプラスマイナス3%の誤差率を低くするため対象地域でのサンプル調査の規模をほぼ倍にしたとも説明した。