コンサート会場襲撃の死者、133人に プーチン大統領「野蛮なテロ行為」
(CNN) ロシア首都モスクワ近郊のコンサート会場が襲撃を受けた事件で、ロシア連邦捜査委員会は23日、死者数が少なくとも133人に増えたことを明らかにした。モスクワを狙ったテロ攻撃としては、ここ数十年で最多の死者数となった。
負傷者は121人で、このうち44人は重体。
同委員会はまた、攻撃に関与したとみられる4人をウクライナとの国境近くで拘束したと発表した。ウクライナは攻撃への一切の関与を強く否定している。
過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)系のアマク通信が22日、SNSテレグラム上に短い犯行声明を公開した。裏付けとなる証拠は提示しなかった。
攻撃の数日前、米国の当局者らはロシア政府に対し、ISISの戦闘員がロシアを標的に定めていると警告していた。しかしロシアのプーチン大統領は「挑発的」だとして助言を退けた。過去1カ月間で、ロシア当局もISISに関連する複数の事案を報告していた。
プーチン氏は23日、ビデオ声明で犠牲者への深い哀悼の意を表明。攻撃を「野蛮なテロ行為」と非難した。
英国のキャメロン外相とドイツのショルツ首相からは、攻撃を糾弾する声や犠牲者及び負傷者の家族を気遣うコメントが寄せられた。フランスのマクロン大統領は、全てのロシア国民との連帯を表明した。国連安保理は攻撃を「凶悪で卑劣」と形容した。