イスラエル、人質解放で米国案に同意 ハマスの回答待ち
(CNN) イスラエルとイスラム組織ハマスの間接交渉が続くカタールの首都ドーハからの情報によると、人質解放に向けて米国が提示した案にイスラエルが同意し、ハマス側の回答待ちとなっている。
交渉の動向を追うCNNのアナリスト、バラク・ラビッド氏によると、米国案はパレスチナ自治区ガザ地区でハマスに拘束されているイスラエル人の人質40人の解放と引き換えに、イスラエルが収監中のパレスチナ人囚人約700人を釈放するという内容。
ドーハを訪問している米中央情報局(CIA)のバーンズ長官が提案した。対象となる囚人の中には、イスラエル人を殺害して終身刑を言い渡された100人も含まれている。
イスラエルのCNN提携局も24日、同国が米国案に同意したと報じた。報道によれば、イスラエル側の高官は人質帰還のために「かなりの譲歩」もいとわないと言明した。
ラビッド氏はこれに先立ち、匿名のイスラエル当局者の話として、パレスチナ人囚人と人質の人数比で米国が妥協案を示し、イスラエルが同意したとツイートしていた。
同氏は24日、ハマスからの回答には1~3日かかるとの見方を示した。ドーハへの派遣団に決定権はなく、ガザ地区の地下トンネルに潜伏する同地区の最高指導者ヤヒヤ・シンワル氏に詳細を伝える必要があるためだという。
ハマスは今月、囚人700~1000人の釈放を求めたが、イスラエルは当時、「ばかげた」要求としてはねつけていた。
合意が成立した場合は、数段階に分けて履行される見通し。ハマスに拘束されたイスラエル人のうち生存者は100人前後とみられ、ハマス側は第1段階でまず女性や高齢者、病人、負傷者を解放する構えを示している。