イスラエル軍がガザ南部の2病院を包囲、北部シファ病院でも作戦続行
(CNN) パレスチナ赤新月社(PRCS)は24日、パレスチナ自治区ガザ地区南部で新たに2つの病院がイスラエル軍に包囲され、激しい砲撃と銃撃を受けていると発表した。
発表によると、攻撃されているのはアマル病院とナセル病院。現地では赤新月社チームの全員が極度の危険にさらされ、身動きできなくなっている。死亡したメンバーの遺体を埋葬することもできずにいるという。
両病院は今年初めにも、イスラエル軍に長期間包囲されていた。
ガザ北部では、イスラエル軍が18日に同地区最大規模のシファ病院に突入し、現在も作戦を続行している。
イスラエル軍は、イスラム組織ハマスの幹部らがシファ病院を使っていると主張。24日までにハマスやガザ地区の武装組織イスラム聖戦のテロリスト約480人を拘束し、院内の武器とテロ施設を発見したと発表した。
被害を受けたナセル病院の様子=2月/AFP/Getty Images
ガザの保健省によると、シファ病院には約3000人の住民が避難している。外へ逃げようとする者は狙撃兵やヘリコプターからの攻撃にさらされる。
ハマスは、イスラエル軍が患者や医療スタッフを無差別に攻撃していると非難した。
国連のグテーレス事務総長は23日、ガザ地区とエジプトの境界を訪問し、停戦と人質の即時解放を呼び掛けた。人道支援のトラックが境界で停滞している現状に憤りを表明し、イスラエルが物資搬入を妨げないよう強く求めた。
これに対し、イスラエルのカッツ外相はX(旧ツイッター)を通して強く反発。国連が「テロをかくまい、つけあがらせる反ユダヤ主義、反イスラエルの機関」になり下がったと非難した。