「ゾウ2万頭をドイツに送る」 狩猟標本輸出めぐりボツワナ大統領が「脅し」
ボツワナでは保護活動によってゾウの個体数が爆発的に増え、狩猟はゾウを抑制するための重要な手段になっていると大統領は指摘。ゾウに踏まれて人が死亡したり、作物が餌にされたり、集落が荒らされたりするなどの被害が出ており、象牙の輸出が禁止されればボツワナの窮状は一層深まると訴えている。
その上で、ボツワナは野生生物の保護に「世界中のどの国よりも」力を入れていると力説し、ドイツ環境相にボツワナを訪れて野生生物保護活動を視察してほしいと要望した。
ボツワナは、密猟や生息地の縮小によって減ったゾウの個体数を回復させるため、2014年に狩猟を禁止した。

ボツワナのマカディカディ湖盆地で見られるゾウ=2023年10月13日/Murat Ozgur Guvendik/Anadolu/Getty Images
しかし国内からの反発を受けて19年に禁止を撤廃し、年間の狩猟頭数割り当て方式に切り替えた。
ドイツ外務省は3日の定例記者会見で、この問題に関してボツワナからドイツ政府に懸念は伝えられていないと説明した。