エクアドルの元副大統領が入院、収監先から搬送 メキシコ大使館で逮捕後

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グアヤキル海軍病院の周辺警備に当たる兵士ら/Gerardo Menoscal/AFP/Getty Images

グアヤキル海軍病院の周辺警備に当たる兵士ら/Gerardo Menoscal/AFP/Getty Images

(CNN) 南米エクアドルで政治亡命を求めてメキシコ大使館に逃げ込み、先週警察に逮捕されたグラス元副大統領が、最大都市グアヤキルの病院に搬送された。刑務当局が8日に発表した。

当局によると、グラス氏は収監先で与えられた食事を拒否し、その後体調を崩した。

保健当局の救急隊員に運ばれて、午後1時前に入院した。容体は安定しているとされ、数時間の観察を経て刑務所へ戻る見通しだという。

グラス氏は2013~17年に左派コレア政権の副大統領を務めたが、汚職の罪で訴追され、政治的迫害を受けているとしてメキシコ大使館に逃げ込んだ。しかしエクアドル警察は5日、大使館に突入して同氏を拘束し、最重警備の刑務所に収容した。

メキシコは突入に猛反発して国交を断絶し、国際司法裁判所に提訴した。

これに対してエクアドルのノボア大統領は8日、X(旧ツイッター)への投稿で「司法の判断に従うのが私の責務。極めて重大な犯罪に関与して刑を科されている犯罪者の亡命を、認めるわけにはいかない」「私は国家の安全と法の支配、国民の尊厳を守るために例外的な判断を下した」と主張した。

メキシコに向けて歩み寄りの用意があると呼び掛ける一方、「正義に交渉の余地はない」と強調し、「国民に害を及ぼした犯罪者を保護することはあり得ない」と断じた。

グラス氏の逮捕後、中南米ではブラジルやアルゼンチンなど多くの国がメキシコへの支持を表明し、ニカラグアはエクアドルとの断交を発表した。国連のグテーレス事務総長も、大使館への突入に懸念を表明している。

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