教育も未来も奪われたガザの学生、米大学のパレスチナ連帯デモに謝意
パレスチナ自治区ガザ地区南部ラファ(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区南部ラファで28日、学生や子どもなど数十人が集まって全米の大学で続く親パレスチナの抗議デモに連帯する集会を開き、米国の学生に謝意を表した。
ラファのシャブラ難民キャンプでは、子どもたちが横断幕を掲げて「コロンビア大学の学生の皆さん、私たちを支え続けて」「私たちの教育と生きる権利の侵害は戦争犯罪です」と訴えた。
学生や生徒たちは、ガザ北部から逃れてきた住民の避難所になっている学校付近の仮設テント周辺に集まった。映像には、テントの布地にスプレー塗料で「学生の皆さん、ガザに連帯してくれてありがとう。あなた方のメッセージは届いています」と描く人たちの様子が映っている。
ガザ北部のベイトハヌーンから避難してきた学生のタクフェール・アブユスフさんはCNNの取材に対し、「人間性で私たちを支えてくれた」米国の学生に感謝の気持ちを伝える必要があると感じたと話す。
「テントにありがとうのメッセージを書いた。テントは僕たちを暑さからも寒さからも守ってくれないけれど、せめてもの感謝は伝えられる。ありがとうのメッセージを家の壁に書くことはできない。僕たちには家がないから。家は子どもたちやお年寄りや女性の上に崩れ落ちた」(アブユスフさん)
ラナ・アルタヘルさん(18)はキャンプ内にある学校を指さして、学習と教育の場が避難場所になってしまったと嘆き、「私たちは教育を失った。ガザで失われた唯一の希望を取り戻したい」と言い添えた。
国連によると、イスラエルの爆撃が始まって以来、ガザ地区の学校は200校以上が直撃された。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は「ガザではほぼ6カ月の間、何の教育も行われていない」と訴える。