ロシア、22年7月以降で最大となる領土奪取 ウクライナの火砲不足につけ込む

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ロシア軍に向けて手製の多連装ロケット砲を準備するザポリージャ地方の義勇兵たち/Reuters

ロシア軍に向けて手製の多連装ロケット砲を準備するザポリージャ地方の義勇兵たち/Reuters

(CNN) ロシア軍が昨年12月以降、ウクライナの防御の妨げとなっている火砲不足を利用して、アウジーイウカ付近の東部戦線で開戦当初以来となる進撃をみせていることが分かった。ロシア軍の前進を受け、ウクライナ軍の幹部からは、東部の兵たん線や補給拠点に脅威が及ぶ可能性を警戒する声が出ている。

5月下旬にはロシアの攻勢も予想される。東部ドネツク州に展開するウクライナ軍や、占領下にある港湾都市マリウポリ付近に向かう奪還した領土にとって脅威となる可能性もある。

ロシアは東部前線各地でウクライナの防御が薄い地域にリソースを大量投入しており、アウジーイウカ西郊の重要拠点であるポクロフスク、バフムート近郊にある戦略高地のチャシブヤール、南西にあるクラホウェの3拠点に向けて進軍している。

ウクライナは2月17日、10年あまり戦闘が続いていた町アウジーイウカからの撤退を発表。ロシアは同町奪取に当たり兵員数百人を犠牲にしたとみられている。

ただ、ロシア軍の進軍はそこで止まらなかった。CNNの地図やウクライナの監視団体「ディープステートマップ」の分析によると、その後10週間、ロシア軍はアウジーイウカの西方の複数の村を徐々に奪取した。

ウクライナ軍のシルスキー司令官が一連の村の陥落をようやく認めたのは4月28日のこと。CNNの分析によると、この結果、ロシア軍はわずか2カ月の間に2022年7月以降で最大かつ最速の進撃を遂げたことになった。

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