ロシア軍、ウクライナ東部で着実に前進
(CNN) ロシア軍がウクライナ東部の前線の少なくとも3カ所で、さらに進軍を続けていることがわかった。この中には、北東部ハルキウ州での数カ月ぶりとなる前進が含まれており、ウクライナ政府が米国や同盟諸国からの弾薬や武器を必要としている状況を改めて浮き彫りにしている。
ロシア軍の日々の戦術的な前進は、今年2月に東部の要衝アウジーイウカが陥落して以降の戦場の新たな速度を反映している。
ロシア軍の領土の奪取は、数百メートルから最大で1キロ程度と控えめではあるものの、通常は一度に複数の場所で発生している。
ロシア軍が注力している前線の一つがドネツク州だ。前線の情報を伝えているウクライナの監視グループ「ディープステート」によれば、ロシア軍は24時間のうちに、前線の20~25キロに沿った八つの異なった地点で前進している。
ロシアとウクライナ双方の軍事ブロガーによれば、ロシア軍は水路を越えて、セメニウカとベルディチの集落を制圧した。ウクライナ軍トップのシルスキー司令官も28日、SNSへの投稿で、ロシア軍による制圧を確認した。シルスキー司令官によれば、ロシア軍は同地域に最大4個の旅団を展開している。
そこから数キロ北部の集落もロシア軍が制圧したとの報告があるほか、南部でもロシア軍が工業都市クラスノホリウカへ前進している。
北へ約180キロ離れた戦場では、ロシア軍がハルキウ州へ侵入する前線の一部で、約3カ月ぶりの成功を収めた。
ウクライナ軍が2022年の夏季にハルキウ州の広大な領土を奪還して以降、ハルキウ州の前線は全体的に最も安定している。