ロシア、フォーブス誌記者に自宅軟禁命令 軍の「偽情報」流した疑い
(CNN) ロシア国営RIAノーボスチ通信は27日、ロシア軍についての「偽情報」を拡散した疑いで米経済誌フォーブス・ロシア版のセルゲイ・ミンガゾフ記者が拘束され、自宅軟禁を命じられたと報じた。
フォーブス・ロシア版は、同誌の記者が26日に拘束され、裁判までの少なくとも2カ月間、自宅軟禁下に置かれる見通しだと発表した。
ミンガゾフ氏の弁護士は26日、同氏の拘束について、ロシア軍占領下で多数の住民が虐殺されたウクライナ首都キーウ近郊ブチャについての記事を、SNS「テレグラム」上で再投稿していたことが理由だと述べた。
英BBC放送のロシア版や「ラジオ・フリーダム」などの記事を引用したという。投稿の時点で、同氏のアカウントのフォロワーは476人だった。
ブチャは2022年2月にロシアのウクライナ侵攻が始まった直後から3月末の解放宣言まで、1カ月あまり占領されていた。
弁護士によれば、同氏は信頼性のある報道に「見せかけて」、故意に偽情報を流した疑いをかけられ、「予防的措置」として自宅軟禁を命じられた。インターネットの使用を禁じられ、親族や捜査当局者、弁護士、医療専門家以外との通信を制限されている。
ロシアはウクライナ侵攻開始以来、体制に批判的な著名ジャーナリストらを逮捕したり、本人不在のまま逮捕状を出したりしてきた。
27日には首都モスクワの裁判所が、英ロイター通信のプロデューサーを務めていたとされるロシア人ジャーナリスト、コンスタンチン・ガボフ氏が過激派として拘束されたと発表した。今年2月に獄中で死亡した反体制派指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏に関係するユーチューブ・チャンネルの番組制作に協力したとされる。