米国務長官、ウクライナ侵略の対ロ支援で中国に警告 制裁示唆
北京(CNN) 中国を訪問していた米国のブリンケン国務長官は26日、習近平(シーチンピン)国家主席らとの会談で、ロシアの国防産業基盤への中国の支援に対する米政権の懸念を伝え、肩入れが続くのであれば、米国は「追加措置」を取る用意があると警告したことを明らかにした。
一連の訪中日程を終えた後のCNNとの会見で述べた。米国は人権侵害など他の問題に絡んで対中制裁を既に打ち出しており、100以上の中国企業、団体や個人が対象となっている。長官が今回言及した追加措置は、制裁の拡大を示唆したとみられる。
米政府は、ロシアの戦車、弾薬や装甲車両の生産拡大は中国の支援の効果であり、ウクライナ侵略の継続につながっているとみている。
長官は会見で「(中国の)支援が止まらないのなら米国はさらなる行動に出ることを中国に通告した」と言明。この旨を習主席や王毅(ワンイー)政治局員兼外相に伝えたという。
「中国側の行動を見守りたい。もし動かないのなら、我々が動く」と続けた。
さらに、中国側はウクライナ侵略に投入されている戦車などの装備品への中国の関与を認めなかったとも指摘。ロシアとの貿易の範囲内と位置づけ、ロシアが得ている成果は中国によって決まっているのではないとも主張したという。
中国は以前にも、中ロ間の通常の貿易と経済交流について米国は根拠がない非難をしていると反論したことがある。