ガザ南部への支援物資、2日間搬入なし WFP
(CNN) 国連世界食糧計画(WFP)は9日、パレスチナ自治区ガザ地区南部の検問所を通じて、この2日間、支援物資が搬入されていないと明らかにした。イスラエル軍の南部ラファでの軍事作戦でガザへの食料搬入が一層滞るとの懸念が高まっている。
WFPパレスチナ事務所の臨時代表を務めるマシュー・ホリングワース氏は「WFPの主要な倉庫はいま利用できない。2日間、南部の検問所から物資が搬入されていない」とX(旧ツイッター)に投稿した。
ホリングワース氏はまた、多くの人々が移動していることも明らかにした。
同氏によると、操業を続けているパン屋は1店のみで、ガザの食料や燃料は3日以内に尽きることが予想されるという。「WFPの活動も停止することになる」と窮状を訴えた。
だがイスラエルは、支援物資が人々に届けられていると反論した。ガザへの物資搬入ルートなどを管理しているイスラエルの占領地政府活動調整官組織(COGAT)は8日、数日間閉鎖されていたガザ南部の境界にあるケレムシャローム検問所が再開し、人道物資の搬入が可能になったと発表した。北部のエレズ検問所も通行可能とした。
またイスラエル軍は9日、「支援物資を積んだ数十台のトラックがケレムシャローム検問所からガザに入った」と発表した。「ハマスが繰り返しケレムシャロームを攻撃する中、イスラエル軍は途絶えることなく物資が市民にわたるよう、最大限努めている」などと主張した。